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JAL社との出会いは1998年、ニューヨークJ.F.K.国際空港サクララウンジへの制作依頼から始まる。
当時KAJIMA N.Y.支社の設計担当者F氏よりEメールで、クライアントの意向にマッチするアーティストがいないが何か提案は出来ないかとお話をいただいた。
条件はテレンス・コンラン氏が機内サービスに使用する布ナプキン用に選んだ”四季のテーマカラー4対8色を取り入れた作品”で、”シーズンごとに架け替えられるもの”ということだった。
予算が判らないというので10日程の短期間でニューヨークのアールデコスタイルと織物の融合をテーマにスケッチとテクニックサンプル4点、概算見積もりも4段階用意し、
天王洲の本社ビルへ2歳になる娘をバギーに乗せてプレゼンテーションに伺ったのが今でも懐かしい。アレルギー体質で母乳で育てていたので簡単に預けられない幼児の立ち入りを
偏見なく受け入れてくれた唯一の会社だった。
選ばれたのは4つのプランの中で一番難易度が高く高額な作品、それでもそれ以前起用されていた作品群より安価に済んだのだという。
担当者T氏は当時からコスト削減を留意しながらも、神道の家系独特のシンプルな審美眼を持ち合わせた人物で以後、数年間にわたり厳しい環境下にも関わらず貴重な制作の場を与えて頂いた。

大理石というパワーのある壁面に対する織物作品である。パーツは夫の会社の取引先でたまたま自宅納品に訪れ紹介された宇宙関連の制作工場へ依頼、当時高額だったレーザーカットの重ね仕様や
市販のニッケル鋲に手を加えメッキを施したり、独特のステンレス研磨された織物用の飾り棒など現NETS社の中村社長(ー当時は商社を退職し父上の金属研磨会社を受け継いだばかりだったが、
今では日本の宇宙業界を縁の下で支えている会社の一つ)と試行錯誤を繰り返しながら、ミシン糸ほどの細い糸とバランスの保てるYAJIMA独特の金属パーツを創り上げていった。
納期が迫り1作品ずつ期間を別けて制作、最初に納品した春バージョン(左端)はガラスパーツが入っているということで、たまたま日本に出張で戻っていたKAJIMA N.Y.支社のF氏に
機内持ち込みで運んでいただいた。17Kgもある作品をバギーを押しながら東京駅に運びF氏に預ける。快くボランティアで引き受けてくださったF氏、その後も夏バージョン以降を
出張の折ごと大切に手荷物で運んでくださったJAL社担当T氏、思い返せば本当に多くの人々の協力があってこそチャレンジできた作品だった。

その年の秋、頂いた制作費で3歳になった子供を連れて現地確認と充電を兼ねて1ヶ月間N.Y.に滞在をした。
以後、湿度の違いから金箔を貼った粘土板にヒビが入ったり、取り付け金具の強度や重量軽量化の修正が気になり、2度自費渡米している。
今でも3点は支店長室に保管され、1点はシーズンが来たらスタッフの誰かに大切に架け替えられるJALならではの趣向あるラウンジ。
作品群がいつまでも人々の旅を見守る寄り代となりますように....感謝を込めて                                       2010.2.18 MIKA YAJIMA

過去のMake Scenes に登場しています。Maintenance NRT-JFK Make Scenes Vol.4

   
No.J-O04-07 Four Seasons Versions for JAL SAKURA LOUNGE / New York J.F.K. Inter National Airport 1998 640(w)x640(w)x60(d) 4pieaces

Fiber Artist 



Published by MIKA YAJIMA 矢島路絵 Tokyo, Japan.   
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